販路コーディネートプロジェクト(マネジメントマーケティング)支援事業
マネジメントマーケティング戦略においては、これまでも経済産業省関東経済産業局「日本型セールスレップ・システムの普及・実践検討委員会」及び経済産業省政策局「ベンチャー企業の公的調達の促進に向けた研究委員」において、わが国の政府、及び公的支援機関の従来の企業評価、製品評価、経営力評価、市場調査等の評価方法と市場調査等の推進のあり方について、その課題と解決方法を提言してまいりました。この課題と解決を追求した、「全国セールスレップ商材取扱い基準書」(2006年)、「プロトタイプ評価基準書」(2007年)<共に経済産業省外郭団体:全国中央会採択事業>において生かされております。
上記の事業活動において、中小メーカー企業における製品評価、事業計画の妥当性、事業遂行能力評価等の実践的な研究事業を実施し、市場調査等においてもその推進のあり方及びビジョンを「全国普及講習会」という活動で展開させていただきました。さらに、これを実務に推し進める形で、公的販路開拓支援事業の等の事業において、本プロジェクト委員に任命された委員等にこの活動を公開することにより、プロジェクトの向上を図っております。このプロジェクトにおいても、現在このノウハウを生かした展開を推進しております。
販路開拓実践塾
販路開拓実践塾では、商品開発から販路開拓までの各ステップを通して、
(1)各々の商品を対象に、マーケティング分析を実践。
(2)分析結果から、各々の商品の競争優位性を見つける。
(3)得られたヒントを用いて、商品のブラッシュアップの参考とする。
(4)人件費を含めた製造コストを試算し、市場競争力を検討。
(5)商品にあった販売チャネルを選択。
(6)得られた結果をもとに、顧客目線に則った商品のPR文を作り上げる。
(7)グループワークの下でプレゼンテーションを訓練し、営業訴求力を向上。
売れる商品へと育成し、最適市場へ向けてマーケティングミクス(戦略・戦術の組み合わせ)を選択してゆく実践的な研修会です。
販路選択と売り方、見せ方 事例1
それまで主に業務用食材や原材料を製造してきた企業が、商品開発に取り組み、商品化にはこぎつけたものの、全く売れずに相談が持ち込まれたケース。
一番の課題は、パッケージが店頭(棚割)を考慮していない点にあった。
その理由は初期の販路選択から通販用として開発した価格政策、販売促進、パッケージングをそのまま、流通小売店に持ち込んだケースであった。
このように販売チャネルを考慮せず安易に商品開発に取り組み失敗しているケースは、全国に限りなくある。
そこで、MM戦略会議を実施した。
ターゲットに合わせた価格政策、販売促進、パッケージングなどの見直しを行うと同時に、競合品では見られない新パッケージの導入を検討、商品の新たな使い方も提案することで、販路開拓を実現した。
このケースでは、商品のそのものにはほぼ問題はなかったのだが、販路選択、商品の売り方、見せ方が誤っていたために、販路の見直しとブラッシュアップを行うことにより成功に導くことができた。
小さなメーカーでも戦う武器(強み)さえあれば、販路COが販路選択とその商品の売り方、見せ方で正しく導けるという例である。
地域特産品開発 事例2
ある県のケースで、催事としての地域特産品販売に行き詰まり、新たな販路を求めて販路コーディネータに相談が持ち込まれた。
そこで二つの提案がなされた。大きくは地域内資源だけに目を向けていては、成功は難しいということであった。
したがって、ひとつの提案は同県内で知名度もあり歴史的なストーリーの繋がりもある別地域とのコラボレーションを行うこと。
もうひとつは定番品の中身を磨くため県外のナンバーワン素材とのコラボーションであった。ここでも、いずれの提案も地域間コラボを実現するための橋渡し役として、販路COがその架け橋となることがポイントになった。
新たな商品を仕上げ、市場に投入して大手流通に売り込みをかけた。
結果として、今までは百貨店催事などで取り上げられるだけの定番化が難しかった商品であったが、現在では、大手流通に取り入れられ定番化が進んでいる。
工業先進技術 事例3
独自の特許技術による工業系商材の販路開拓のケース。
技術が先進的・革新的であるほど、また重要な製品に係るほど、慎重で十分な検証が必要になる。
さらに、時間も掛かる。
このケースでは、セールスレップの報酬率も試験、試作、準量産試作、準量産、量産と納入量と納入価格が変動することに伴い変動させる仕組みを提案した。
現在、最終的な量産までに4年という時間を想定している。
大手メーカーの基幹製品への採用を目指して、現在、販路コーディネータとセールスレップが支援に取り組んでいる。
生産力増強 事例4
商品そのものは販売先から高く評価されたものの、生産量が不足して販売先との商談がまとまらないケースである。
このケースでは、販路COが生産力の増強に取り組み、品質を維持しながら製造に必要な時間とコストを圧縮する努力を行った。
さらに物流的にも自社工場の弱い地域に供給できる余剰設備を持つ工場を探し出し、リスクを最小限に留めながら売上を大きく拡大することに成功した。
課題解決のためのマネジメントマーケティング戦略会議の考え方について
・公益組織運営により、ある面競合するセールスレップ、専門家の共同作業を実現
・外部の戦略会議として経営者が参加する(東京、大阪などで)会議 ・課題にあわせた専門家チームを編成 ・分野ごとの専門家による迅速な課題抽出と解決策の策定と実行支援
・経営環境を考慮した実行可能な計画の提案 ・課題解決と同時にスムーズな販路開拓に繋げる
・大企業OBなどの助言及び活動における偏りを排除し中小企業の実態把握に努める 最終的に「試作品」や「製品」が「商品」、「商材」となった段階で、セールスレップへマッチングすることで、スムーズに販路開拓へ移行できます。
これにより、商品として完成している中小メーカー企業が極めて少なく課題が多く残されている状況への対応強化を図ることができます。
マネジメントマーケティング戦略会議
マネジメントマーケティング戦略会議は、企業における専門知識を有する複数ジャンルの異なる専門家を選定し、経営者を交えて戦略会議を実施することで、当該企業の課題解決から方針の決定、調査、販路開拓支援までの実行作業を行います。
企業経営者への経営・商品・販売・販売促進、製品開発支援等の「ビジネスプラン、ブラッシュアップ戦略、販売戦略等」における事業化支援が、マネジメントマーケティング戦略会議の目的です。
専門家は当該企業の専門知識を有する公的機関の助成金や製品評価委員、商品開発専門家、販売促進の実務家、販路コーディネータなどが参画し実施します。
売上拡大の4ステップ
1. 現状の分析:マクロ環境分析、 3C分析、SWOT分析,4P戦略など、MM戦略シートを活用した体系的ツール活用
2. 現状の見直し
@既存ルートの見直し
A戦略の再構築
B販促物の修正・追加
3. プラッシュアップ
@商品開発
A製品チェック
4.販路開拓
@既存ルートに投入
A新規ルート開拓(セールスレップ)
販路コーディネート支援事業 事業概要
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